何年か前に、フィンランドのアンティークの布を取り扱っている店で、グリーティングカードを買いました。アンティークの布の切れ端を使って作られたカードです。
全体が傷んで布としてはもう使えない、そんな布から、状態がよさそうな部分を使って作られたカード。
使われている布は、レース編みであったり、ラーヌであったり、イニシャルの刺繍であったり…バリエーションはいろいろでしたね。それで、興味をそそられて何枚か購入したのでした。
それらのカードは数年の間に友人たちのもとへと旅立っていきました。そして、手元に残っていた最後の1枚が、本日とうとうポスト行き。
最後まで残していたそのカードに使われていたレースです。
このタイプのレースは、フィンランド語で verkkopitsi(verkko:網、pitsi:レース)とよばれています。日本では「フィレレース」という名で知られているのでしょうか。
このレース、まずは地になる網を作るところから始まるんですよね。漁師さんの魚網づくりの要領で。そして、その網に刺繍していく。
いろいろなステッチのやり方があるようです。写真にあるのは、平織っぽく刺していますね。このタイプを、フィンランドでは「ブルッヘのフィレレース」というらしい。「ブルッヘ」ってベルギーの「ブルッヘ」です。
手間のかかるレースだろうと思います。それも細かい!
カードに使われていたレースが、いつごろ編まれたものなのかは分かりません。おそらくは 20世紀前半~中ごろ?
1943年に出版された手芸の本には、このレースの作り方が載っていました。でも、そのあとの本で見かけたことはありません。
今となっては、フィンランドでもあまり知られていないレース編みかも。くうっけりも、人がやっているのを見たことがないし、自分でもやったことないです。
それにしても、世の中にはいろんなレース編みがあるものなのですねえ。
散歩にて
14 時間前
2 件のコメント:
古い記事にコメント入れてごめんなさい。
これ、アップの画像を見たらボビンレースのテクニックに似ていますよね。
だからブッルッヘなのかなーと思ったものですから。
ボビンレースは、憧れるけど現世の自分ではやれないものの一つです、来世、ヒトに生まれ変わったらやりたい手芸です(笑)
ちなみに他には、シェトランドレースと、モラ刺繍と、なんたって和裁、縫物からきしダメなもんで(^^;
言われてみれば確かにそうですね。ボビンレースにもあるような平織りっぽいところもありますしね。名前とのつながりも言われてみれば納得です。
ところで、実はこの2~3日、ちょうどボビンレースのことを考えていたところだったんですよ。昔ちょっとだけやったことがあるのだけれど、すっかり忘却の彼方…。でもまた一からやってみようかなと。
ボビンレースが落葉松さんの憧れだったとは!それならやっぱりボビンレースを再開してブログ記事にして、現世の落葉松さんに自慢するしかないですね!!
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