手織り・染色・手紡ぎ等々、手仕事の記録です。フィンランドでのものづくりについても紹介しています。フィンランド発信。

4枚綜絖での平織りの綜絖通し順を変えると…

平織りは2枚綜絖で織ることができます。でも時に、わざわざ4枚綜絖で織ることも。それは、経糸の密度が高い時(最たるところでは例えば畝織)とか、経糸がいかにも開きにくそうな糸の時(例えばファンシーヤーン)です。2枚綜絖だと経糸が開きにくくても、4枚にするとそれなりに開きやすくなるからです。

まあそんな理由はなくても、4枚綜絖の機だという理由で平織りでも4枚の綜絖を使っていることもあるかもしれませんね。

いずれにしても、平織りを4枚綜絖にセットするというのはよくある話です。そして、その時の綜絖通しは順通しというのも多分よくある話。つまり組織図にするとこんな感じ。


実は、私もつい最近までこの綜絖通し順で経糸をセットして織っていました。

が…

思うところあって、今回の経糸をセットするときに下図のように綜絖通し順を変えてみたのです(「飛び通し」追記参照)。必然的に、タイアップも変わります。


結果、ペダルを踏んだ時の経糸の動きが小気味いい‼ 今までより気分よく織れるようになりました。

順通してセットしていた時も別に不便は感じていませんでした。だから違いはそれほど大きくはないのかもしれません。でも、これからは迷うことなく、4枚綜絖平織りの時にはこの綜絖通し順でいこう!と思わせるぐらいの違いはありました。

順通しと今回の綜絖通し順…織り心地の違いはあるかどうは、機のタイプ、あるいは経糸の種類にもよるでしょう。でも、4枚綜絖で平織りをするならこの綜絖通し順&タイアップで織ってみて損はないと思います。あ、でもこの方法、ろくろ式(カウンターバランス式)の機では使えないですね、きっと。 ろくろ式でも使えます。(追記参照)

この綜絖通し順、レバーで綜絖を上げ下げするタイプの4枚綜絖の卓上織り機での平織りには特におすすめです。経糸の上げ下げが軽くなるかどうかは二の次にしても、レバーの上げ下げ動作自体が楽になるであろうことは明らかなので。



平織りの時にこの綜絖通し順を使うというのは自分で思いついたわけではありません。だいぶ前に本で見た方法です。なのに今までずっと試していなかった…💦 順通しのほうが経糸のセットが楽だし、綜絖通し順を変えても大した違いはなかろうと試しもせずに勝手に思い込んでいたからです。今回試してみて、先人の知恵を侮ってはいけないと大いに反省しました😔

構 美智江@Atelier 織人 さんからコメントをいただきました。
この綜絖通し、西陣の師匠から飛び通しと習いました✨ 綜絖2枚を一緒にろくろにセットして平織で織ってます!
https://twitter.com/L6OttfsEF7KYuIm/status/1650472771452014594?s=20

そして

手織りの実技工房 絣からもじり織まで amzn.asia/d/1vFxPwo ↑コチラその事が書かれている、師匠の本です。ご参考に…。

 

ということも教えていただきました。ありがとうございます‼


このようなことを教えていただけるのは本当にうれしいです。インターネット上には情報がたくさんありそうだけれど、いざ何かを探そうと思うとなかなか見つからないし💦 (実はこのブログ記事を書く前にも、4枚綜絖の平織りについて日本語でググってみてはいたのです。でもこれというものが見つからなかった😔 検索の仕方が悪かったのか、手織りはマイナー過ぎてインターネット上の情報も限られているのか…)


ちなみに、私がこの綜絖通し順について知ったのは、Anna Henriksson著『Kankaankudonnan oppikirja(織の教科書)』です。(関連記事:【本】Kankaankudonnan oppikirja 〜織りの教本〜 - 手仕事@タピオの国

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@tapionokuni