前回の染色(【草木染め】ルバーブとルピナスで毛糸を染める)に続いて、ルバーブを使わずにルピナスのみでも染めてみました。染めあがった糸はこんな色。
開花前のルピナスでグリーンに染まる?
ルピナスで染めてみようと思ったきっかけは、開花前のルピナスの植物全体(茎と葉)を使って染めると、明るいグリーンになるというのを本で読んだこと。でも、前回ルバーブとルピナスで染めた時点で、あれ?と思ったのですよ。ルピナスを使っているにもかかわらず、染めあがった色にはグリーンの気配なんてどこにもない。もし、ルピナスだけでグリーンに染まるのなら、ルバーブと半々で染めても多少はグリーンっぽくなると思ったのに…
そんなわけで確認してみたところ、どうやら銅媒染で明るいグリーンになるという話らしい。ルピナス染めのきっかけになった本にはそんなこと書かれていなかったけれど、その部分の記述の出典となっている本を確認してみたら、それが銅媒染で染めたときの話だったのです。
銅媒染ならグリーン系の色に染まるというのはうなづけます。もしかして、ミョウバン媒染だったらグリーン系じゃなくて黄色?
染色メモ
染色液
集めてきたルピナス(茎と葉合わせて1㎏弱を)切り刻んで1時間ほど煮出しました。それを濾した液を染色に使いました。
糸
染めたのは前回と同じ糸。ウール75%・ポリアミド25%の混紡糸、150gです。
染色・媒染
染色液に媒染剤(糸の重さの5%の硫酸銅)と糸を入れて染色、つまり同時媒染での染色です。90℃ぐらいで1時間ほど染めました。
染め上がり
そうやって染めたのが、この記事の最初の写真にある糸です。このグリーン、きっと銅媒染だからこそ得られるんでしょうね。
おわりに
綛の状態で前回染めた糸と並べてみたのがこちら。
そして、サンプル。同じ染色液で一緒に染めたものです。全部が同じ素材というわけではないので、そのまま比較はできないけれど、こうして並べてみるとなかなか興味深い。
一番上の糸が、今回綛で染めた糸です。次のAlの糸(ミョウバン先媒染)のほうが色が濃いのが分かります。そしてSn(スズ先媒染)は、さらにくっきりした色。
ルバーブの糸は、濃く染まっているというわけではなく、もともとルバーブ染めの色が付いていた糸だからこんな色。でも、染色前よりも明らかに深い色になってはいます。
一番下はタコ糸(コットン100%)です。綛をまとめるのに使っていた糸に、珍しくはっきりと色がついていたので、ここにつけておきました。
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