昨年はブログページを突然引っ越したにもかかわらず、さらには更新が非常にまれであるにもかかわらず、こちらに訪問していただき、ありがとうございました。
今年も更新は、かなりゆっくりペースとなるかとは思いますが、どうぞたま~にのぞいてやってください。
今年もよろしくお願いいたします。
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お正月三が日のうちに新年のごあいさつを兼ねて、記事の更新をしようと思っていました。(フィンランドではぎりぎりまだ3日。日本ではもう日付が変わっちゃいましたけど)
が、ここ数日、あんまり手仕事に取り組んでいなくて、まだ紹介できるようなものができていません。そこで今回は趣向を変えて、と~っても前に織ったものを紹介します。
じゃ~ん!
なつかしの一品です。というのも、これを織ったころはまだ20世紀。当時、フィンランドの専門学校に通っていまして、そこにあったダマスク機で織りました。
その学校では昔、学生は卒業前にこの作品を織ることで、織りの腕が一定の水準に達していることを示さなければいけなかったとか。くうっけりが通っていた頃は、もうそんな慣わしはとっくになくなっていて、ダマスク機は、人がめったに行かないような部屋にひっそりと置かれていました。経糸は、ワープビームに巻かれたままでしたが、筬にも、綜絖にさえも通していない状態だったのです。
「使ってみたければ使っていいよ」と言われて、綜絖通しから始めて(ちなみにダマスク機の場合、一本の経糸につき、通す綜絖は2本。模様のための綜絖と組織のための綜絖枠が必要なので。)、システムがちゃんと作動するように調整して、試行錯誤のあと無事織り上げて、テーブルランナーとして仕上げたのが上記の写真です。かなり時間はかかりましたが、とても楽しい経験でした。
使用糸はリネン。単糸です。何番かは知りませんが、フィンランドの今の感覚でいうと、とっても細いです。くうっけりがこの学校に通っていたときはすでに、この番の糸は手織り用の糸としては販売されておらず、学校にあった在庫のものを緯糸として使いました。
糸の密度は、機にかかっている状態で、24本/1cm だったと思います。で、試しにどアップしてみます。下半分に移っているのはメジャー。一番小さいメモリが1mm です。
このデザイン自体は、20世紀初頭のもので、同じ紋板がこの学校で長年使われてきたらしいです。ですから、フィンランド国内では有名といえば有名で、時々本でもお目にかかったりします。
例えば…
2012年に出版された、フィンランドの昔からのさまざまな手工芸を紹介している本の中から。
そしてこちらは、1940年代の織組織の教科書です。
その後世の中が変わって、もうあの機も、以前の場所にはないらしいです。まだどこかで健在なのかなあ…
2 件のコメント:
あけましておめでとうございます。
ダマスク織り すてきですね!
でも センチ24本とは、 私にとっては 気が遠くなりそうな密度です。
今年も のんびり更新楽しみにしていますね。
ありがとうございます。
これだけ密なものを織るのは、これが最初で多分最後です。よくもまあ気長に織ったものだと我ながら感心しています。
若かったんでしょうね。まだ老眼もなかったし…
今年もよろしくお願いします。
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