媒染剤の使用量なんていうのも、すっかり忘れているぐらいに久しぶりです。そこで、手元にある本で復習することに。
媒染剤って、人によって使っている量がちょっと違うみたいで、すべての本に同じように書かれているわけではありません。そこで、どうせなら草木染とかキノコ染めとかについて書かれている手持ちの本を全部引っ張り出して、媒染剤の分量を比べてみようと思い立ちました。
写真には写っていない本もあり…こうしてみると、なんだかんだと本を集めてしまっているのだなあと、自分で驚きました。買って眺めて満足してしまうというのが悪い癖です。ちゃんと読んで実践しないと本がかわいそう。
でもさすがに一度に全部を読む時間はありませんので、今回はとりあえず、毛糸を染めるときの、ミョウバンでの先媒染についてだけ、それぞれの本から拾い読みしました。
フィンランドの本だと、ミョウバンにあたる媒染剤名は aluna。aluna といってもいろいろあるようですが、フィンランドの染色の世界で一般に aluna といわれているものは、どうやらカリウムミョウバンのようです。
aluna の使用量ですが、糸100gにつき…
- 10g
- 15g~25g
- 25g
ただ、繊維につかずに残った薬品は、そのまま下水行きとなりますから、薬品が少なくてすむなら、そのほうがいいのですよね。
フィンランドの場合、新しい本の方が古い本よりも媒染剤の量が少ないという傾向にあります。環境に対する影響を、より多く考慮するようになってきていることが多分、理由のひとつじゃないかな。
aluna 媒染をするときに、viinikivi 粉末も助剤として一緒に入れます。viinikivi って、日本語だと「酒石酸水素カリウム」(←Wikipediaを参照しました)っていうもののようです。
これは、絶対入れなければならないものではないけれど、本を読んだ限りでは、入れたほうがよさそうな感じ。本によって幅がありますが、aluna の半分の量が目安です。
さて、日本語の本でのミョウバンの量ですが、一般に、フィンランドの本よりも少ないです。例外は、洋書からの翻訳本で、それだと、フィンランドの本に書かれている使用量と重なります。
日本で出版された本の中には、ミョウバンが生ミョウバンなのか焼ミョウバンなのかはっきり書かれていないものもあるんです。家庭にありそうなのは焼ミョウバンなので、ミョウバンといえばそっちなのかな?
そう考えれば、日本のミョウバンの分量が、フィンランドの本に書かれている aluna の分量よりも少ないというのは、うなずけます。aluna は、日本で言う生ミョウバンじゃないかと思われるので。
でも、そう考えてもやっぱり、媒染剤の量は、フィンランドで出版された本に書かれている分量よりも、少ないような気がします。う~ん、どの記述を信じるべきなのでしょう?
…ということで、結局、媒染剤はどれぐらいの量が適量なのかということは、いまいちよく分からないままです。
今回は、糸の重量の15%の aluna と、7.5%の viinikivi で、毛糸を200gを媒染しました。
さらに毛糸300gを、10%の aluna と5%の viinikivi で媒染。
このあと染色が続きます。
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