Pikkutyttö ja lammas; Kylä-Väiskän talo? (女の子と羊) 撮影:Inkeri Pirkka & Kaukonen Toini-Inkeri 1957年 画像元: Pikkutyttö ja lammas; Kylä-Väiskän talo? | Museovirasto - Musketti | Finna.fi ライセンス: CC BY 4.0 *元の写真をやや縮小しています |
フィンランドの公共放送Yle( Yle.fi - oivalla jotain uutta )のサイトの中に、Elävä arkisto( Elävä arkisto | yle.fi 「生きている資料館」の意)というのがあります。こには昔の番組の一部などが紹介されているので、いろいろ探して見てみるのが大好き♥
先日そのサイトで、フィンランドの羊とそのウールについての映像を見つけたので、ここに埋め込んでおきます。(埋め込み可!!というのがうれしい。さすがは公共放送です。映像に地域制限はかかっていないと思うのですが、もし、かかっていて見れなかったらごめんなさい。また、その時にはお知らせしていただけると嬉しいです)
1965年制作、19分ほどの映像です。それなりに長いので、参考までに内容ごとにその大体の場所を書いておきます。適当にとばしてご覧くださいませ😄
フィンランドの羊さんたち(最初~)。毛刈り(4分40秒~)。ウールの仲買所(7分10秒~)。紡績・織工場(9分30秒~)。手紡ぎ・手織り(13分45秒~)。手編み(16分35分~)。
動画での解説をもとに、少し説明を加えておきます。
この映像が制作された頃、フィンランドで飼われている羊の数はそれまでで一番少なくなってきていました。農家の構造も変わりつつある時代。農業が専門化・大型化していきます。
一軒の農家が飼う羊の頭数も増え、より良い性質をもつ羊を得ることを念頭に置いての繁殖もすすめられていました。
それは、ウールの生産にも反映。フィンシープのウールは、やわらかく光沢があるということで、繊維業界からも一目置かれていたということです。
刈り取られたウールは、仲買さんのところで等級がつけられ、そこから紡績・織工場に。ただ、フィンランドのウールの生産量は非常に少なく、工場で使われているウールのごくごく一部だったようです。
フィンシープのウールは、ハンドクラフトの世界でも不可欠。
専門学校の学生さんたちは、ウールの手紡ぎも学びました。この当時はもうすでに、手紡ぎの必要性はない時代でした。でも、ウール繊維を実際に手にしてものづくりをすることは素材の特徴をより理解することにつながるから、ということでのカリキュラムだったようです。
ここで紡がれているウールは、最上級のソフトなものではなくやや硬めのウール。ルイユ(ノット織のフィンランドの伝統織物)や täkänä(ピックアップの二重織…いわゆるフィン織)にはそれが最適だとのこと。
ルイユのデザインは、アーチストによるもの。スタジオのウィーバーは、そのアーチストの監督のもとルイユを織ります。そしてデザインが最終的に決まる(アーチストのデザインがルイユの織り図に書き起こされる)と、その織り図が必要な糸とともに販売されることになります。そうすることによって、有名アーチストのルイユを誰でも織ることができるというわけです。また、ルイユの土台となる専門の布も販売されているので、それを使えば、機がなくてもルイユを作ることができます。
フィンランドのルイユについては、その他にも、それがいかに素晴らしいかということが語られています。
…まあ、他のこともいろいろ解説されていますが、長くなるので特に書きません。「映像のこの部分では何言ってるの」など、知りたい内容が特にあるようでしたら、コメント、あるいは連絡フォームでお知らせくださいませ。
いずれにしてもこの映像では、フィンシープのウールってこんなにいいんだよ、っていうことを伝えたかったのでしょう。
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2 件のコメント:
小型の羊なんですねー。
65年というとウチではもう綿羊は飼ってなかったけど、
この子供くらいの自分から見たら、毛刈り前の羊は
もっともっと大きかった気がします。
写真も動画も、自分の時代背景に近い気がして、
なんだかとても懐かしいです(^_^)
そういわれてみると、女の子と一緒の羊、確かにだいぶ小さいですね。
今のフィンシープは、全体にもっと大きい気がします。
そうかあ、この映像、北海道の昔と重なるんですね。思いもつきませんでした。「懐かしい」という感覚が、私にとってはとっても新鮮! 育った環境が違うと、受け取り方も変わってくるものなのですね。ちなみに私は、田んぼに囲まれた地域で生まれ育ってます ^^
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