手織り・染色・手紡ぎ等々、手仕事の記録です。フィンランドでのものづくりについても紹介しています。フィンランド発信。

【フィンランドの羊】Kainuunharmas(カイヌーグレー)

フィンランドの在来種の3種の羊のうち、今回は kainuunharmas(カイヌーグレー)について。
【フィンランドの羊】Ahvenanmaanlammas(オーランドシープ)

歴史・頭数

20世紀初頭のフィンランドには、まだ数多くのグレーの羊がいました。ところが、1980年代にはそれらの羊は絶滅寸前。とある獣医が、その頃にはもうめったに見ることのなかったグレーの羊を田舎で見つけたことが、kainuunharmas という種の保存のきっかけになったそう。

この羊もオーランドシープと同様に、当初は、フィンシープのバリエーションのひとつと考えられていました。DNA鑑定により、今は別品種であることが確認されています。

それでも、遺伝的にはやはりフィンシープに近いそう。そして、北西ロシアの羊とも近いんだとか。

オーランドシープよりは数は多いようですが、フィンシープと比べるとずっと少ないです。2015年に仔羊を産んだ羊の中で、純血の kainuunharmas は 1136頭でした。(参考:同年仔羊を産んだフィンシープは 10 040頭、オーランドシープは 180頭)

外見・大きさ

中型の羊です。ただし、平均するとフィンシープよりやや小さめ。成羊のオスの体重は 65~85kg、メスは 55~65㎏。

色は、明るいグレーから暗いグレー、さらには黒い子も。数パーセントはグレー系ではなく茶系。いずれにしても、大概は生まれたときは黒っぽく、成長するにしたがって、色が薄くなっていきます。ただ、頭と足には、生まれたときの濃いままの色が残ります。

角は生えていることも生えていないこともあるそう。でも、写真を見る限り、生えている子は見当たらない…生えるとしたらどんな角なんでしょう?

活用

肉もウールも活用されます。毛皮もきれいです。

ウール

この羊も毛は2層になっています。毛は全体としては中ぐらいの太さということですが、個体によって大きく違いがあるそう。また、同じ個体でも体の場所によって、だいぶ違いがあります。

参考ウェブページ
Kainuunharmas pelastui täpärästi sukupuuton partaalta
Kainuunharmas
Luke Kainuunharmaslammas
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@tapionokuni