織物を作るために機や枠に最初にかけるのが loimi。日本語でいう経糸(縦糸)。
そして、そこに織り込んでいくのが kude。緯糸(横糸)です。
日本語では経糸一本を指すときも経糸全体を指すときも「経糸」ですよね、きっと。
フィンランド語でも同じように、loimi という言葉で、経糸一本を指すこともあれば、経糸全体を指すこともあります。でも、一般には経糸全体を指すことが多いかも。
だから、例えば経糸について特に言及したいときには 糸 を意味する lanka という言葉をつけて、loimilanka という言い方をします。(ついでにいうと、"(複数の)経糸" は loimilangat、"(一本の)経糸の" は loimilangan、"(複数の)経糸の" は loimilankojen……Rikoさん、こういうことも参考になるでしょうか?)
緯糸も同じ。一本一本の緯糸は kudelanka です。
ところで、フィンランド語の loimi と kude には、経糸と緯糸の他にもそれぞれ別な意味もあります。
loimi は、馬の背にかける布や馬着のこと。
hevosta valmistellaan pesua varten Tuusulan Siippoossa (馬を洗う準備をしているところ トゥースラのシポーにて) 撮影者:Pekka Kyytinen 撮影年:1950年 撮影場所:トゥースラのシポー(フィンランド) 画像元:hevosta valmistellaan pesua varten Tuusulan Siippoossa | Museovirasto - Musketti | Finna.fi ライセンス: CC BY 4.0 |
kude は服のこと(通常複数形(kuteet)で、口語で使われます)
loimi と kude の両方がないと布にはなりません。loimi が馬の服、kude が人の服…かつての馬と人の関係の深さを表している⁉
…かどうかは知らないけれど、単なる偶然であったとしても、なかなか面白いと思いませんか?
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