手織り・染色・手紡ぎ等々、手仕事の記録です。フィンランドでのものづくりについても紹介しています。フィンランド発信。

《NIISIPUU》糸で綜絖子を作るための道具

自分で糸を結んで綜絖子を作るとき、全体の長さや、穴の位置・大きさが一定になるようにしなければなりません。そのために使われるのがフィンランド語で niisipuu といわれる道具。niisi(綜絖子)と puu(木)の複合語。わかりやすい名称ですよね。

でも、この道具の日本語名称ってあるのかな? フィンランド語を訳して「綜絖木」なんていうのもなんか変な気がするし…。日本語の名称をご存じでしたら教えていただけると嬉しいです。

さて、道具の構造はいたって簡単。木片に4本、もしくは5本の棒が突き刺さっているだけです。

ちなみに、私が使っているのはこれ↓


中古の機を買ったときにセットになってきたものです。見るからに自家製。「結び目はこっち側に」なんて言葉が鉛筆で書き込まれてもいます(写真左手)。

うちのは4本棒だけれど、博物館には5本棒のものも数多く残っています。例えば下の写真。

niisipuu
制作年:1776年
サイズ:10.5㎝ × 33.5㎝ × 6.0㎝
画像元:niisipuu | Turun museokeskus | Finna.fi
ライセンス: CC BY 4.0

棒が4本あれば十分なのになぜに5本あるのかといえば、それは綜絖子用の糸の準備のため。

写真の niisipuu では、実際に綜絖子を作るときに使われるのは左側の4本。右端の1本は余分です。でも、綜絖子用の糸を一定の長さに切って準備する時には、こうして右端の棒も使って糸をぐるぐる綛状に巻き… (フリーハンドの描き込みがしょぼい…😓)


一か所で糸を切る!


すると、綜絖子を作るのにちょうどいい長さに切りそろえられた糸が準備できるというわけなのです。

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4 件のコメント:

karamatsu さんのコメント...

ああ、この記事を10年前に書いてもらいたかった😅

市販のナイロン綜絖の丈夫さには敵わないけど、普通に木綿糸で作っても,十分に使えますよね。

ただ、金綜絖に追加で使うと、糸綜絖は伸びて目の位置が変わるのが難点でした。

Kuukkeli (くうっけり) さんのコメント...

落葉松さん、以前同じような道具を使って綜絖を作ってましたよね。さすがは落葉松さん😍と、当時も拝見させていいただいていました。

そして今回、この道具の日本語名が見つからないかとあれこれ検索していて見つけることができたのは、再びその落葉松さんのブログ記事。その他には、今のところ同じような道具を見つけることができていません。だからこの道具の日本語の名称もわからない💦 そもそも日本にあるのかな?

木綿糸は確かに伸びちゃうのが難点。同じ木綿でも、古い綜絖と新しい綜絖とでは伸び方も違うので、新調する時には一度にやらないといけない。それで、それが面倒でずっと古いのを使っていました。でも、さすがにそういうわけにもいかなくなってきて、全部を新調すべく、今、新しい綜絖子をしこしこと結んでいるところなんです。

karamatsu さんのコメント...

この道具の名前、そう言えばなかったかも。

この道具の画像があって、道具の作り方、糸の結び方、サイズ(目の位置)の決め方などが説明されたサイトがあったんです。
私が見た時にはもう更新が止まったサイトでした。
でも、その記事を参照したと書いたからだと思うけど「亡くなった兄の記事を役立ててもらって嬉しい」と鍵コメをいただきました。
小学校教師だったそうで、手織りをもっとみんなに知ってもらいたいという意向だったようです。

自分のサイトをバックヤードでコメントの検索もしたのですが、yahooからfc2に移ったこともあって、コメントは見つけられませんでした。

Google検索も「糸綜絖 作り方」とか「綜絖子」「手作り」などで検索してみましたが、記事も画像も見つけられませんでした。

ベビーウルフは、金綜絖の重さで経糸を抑えているらしいので、全部糸綜絖にする意味はないようです。
実際、経糸の緊張に負けて、綜絖枠が全部、すっかり浮かんでましたもの😅 ← ナイロン綜絖を足した時、ナイロンだけで試してみました
ただ、以前、東京手織機のろくろ機を使ったときには、この綜絖子を全部糸綜絖に交換したらもっと軽いかも、とは思いました。

検索してみて、自分のサイトが出てくるのはかなりウザいですね😅

でもたまにはどなたかの役に立つこともあるようなので、恥を偲びます😓
くうっけりさんの手織りの記事は、私には貴重な手織り教室です。
たくさん書いていただいてて、ありがとうございます。

Kuukkeli (くうっけり) さんのコメント...


日本語名をあきらめてこの道具の英語名を探したら、heddle jig とか string heddle maker とかが見つかりました。でも、へドルジグとかへドルメイカーってカナ書きしても、全然ピンとこない💦

落葉松さんは「糸綜絖結び台」って書いてましたよね。この際、それを正式な日本語名としちゃいましょうか😁

重さのことはともかくとして、糸綜絖よりも金綜絖のほうが性能的には優れているはずです。うちには金綜絖が使える機がないので自分では使わないけれど。

また、糸綜絖に関していえば、本当はナイロン製の綜絖子のほうが自作の綜絖子よりもいいんですよね。自作のものは結び目がずれることもあるし糸も伸びるから。でも、自作のほうがお財布にはやさしいものでつい…😓

自分がたびたびネットに助けてもらっているので、私も書けることはいろいろ書こうと思ってはいるんです。大したことは書けていないけれど、そう言っていただけるととってもうれしいです。ありがとうございます😊

@tapionokuni