手織り・染色・手紡ぎ等々、手仕事の記録です。フィンランドでのものづくりについても紹介しています。フィンランド発信。

靴下のかかと その1

前回の続きです。


3目ゴム編みをひたすら編んで、このくらいの長さでいいかな?というところで、実際に足も入れてみて、満足したところでゴム編み部分は終了です。

編んでいる途中でも、実際に足を入れて大きさをチェックできるというのは、2本の輪針で編んでいるからこそですね。棒針で編んでいるときには、なかなかそうはいきませんもの。


ゴム編み部分の長さは、好みでいろいろかと思います。今回の靴下は、平らに置いた状態で11cmでした。数えてみたら51段ありました。

ゴム編み部分を終了したところで、すぐにかかと部分に入ります。

かかとの編み方というのもいろいろあります。くうっけりが使うのは、フィンランドで一般に使われている編み方。

ゴム編み終了後、半分の目は休ませます。そして残り半分の目を使って、平らに編んでいきます。裏から見たほうが分かりやすいかと思うので、この写真。


作り目は72目でしたから、36目を一本の輪針に通したまま休ませて、もう一本にある36目を使って、平面に編んでいます。

普通にメリヤス編みでもいいのですが、この部分をちょっと補強したいときには、編み方を多少変えます。

具体的には…

表目を編むときは、最初はすべり目、次の目は普通に表目で編み、3つ目はすべり目、4つ目は表目、5つ目はすべり目、6つ目は表目…と、すべり目と表目を一目ずつ交互に繰り返します。

編地を返して裏側から編むときには、最初だけがすべり目で、後は普通に裏目で編みます。

外見的には、メリヤス編みとさほど変わらないかと思います。

裏から見るとこんな感じで(手前にあるのがこの方法で編んだもの、比較のために背後に普通のメリヤス編みの地を置いてみました)


表目はこんなです。(向かって右手がこの方法で編んだもの、左手はメリヤス編地)


フィンランドでは「補強したかかと」としてこの編み方が紹介されていますし、実際よく使われているようです。

これで実際、地が強くなるのかどうかは定かではありませんが、地に厚みが出て、しっかりした感じにはなりますね。

いずれにしても、とにかく平面に編んでいきます。

さて、どれだけ編みましょう? 厳密に言えば、足の甲の高さとかも関係しそうだし…

なんて考え出すとよく分からないので、計算もせずにすむ、一番簡単だと思われる目安を参考にしました。「目の数だけの段数を編む」です。

ここでは36目で編んでいますから、36段です。
ですから、この平面に編んだ部分は、ちょっと横長の四角になります。

ここまで編んだところで、次の段階…減らし目をしていきます。

そちらについてはまた次回。

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@tapionokuni