Elina koskelainen & Heikki Saure 著『Perinnetaidot: käsikirja kaikille(伝統技術:みんなのためのハンドブック)』。
フィンランドの伝統の手法を使って物作りをしましょう、という趣旨の本。いろんなものづくりのレシピが載っています。表紙のイラストからも分かるように、取り扱われているのは、木工、手芸、料理、工作などなど、かなり幅広い領域にわたります。
伝統…とはいっても、杓子定規に伝統にこだわっている本ではありません。伝統的に使われてきた素材の代わりに、今の時代に手に入れやすい素材を使う、あるいは、テクニックは昔ながらのものだけど、今の時代にあうものを作る、というようにとても柔軟。さらに、手軽に試すことができるようなレシピになっています。
たとえば糸の染色。
この本のなかでは、媒染剤の役割を果たすものとして、酢が使われています。媒染は、ぬるま湯に酢を入れて、そこに毛糸の綛を数時間から一晩浸しておくだけ。そのあとすすいで、タマネギの皮を煮出した液で染色。(ただ、酢が本当に媒染剤の役割を果たすのかどうか、くうっけりにはよく分からない…)
合成染料によるカラフルな段染めのレシピもあります。そこでの染料はなんと Kool-Aid!!! Kool-Aidってアメリカ製の粉末ジュース。なんかびっくりのアイデアですが、染料を手に入れて…っていうよりもすごく手軽に染色が試せそうですよね。
ところで、木の皮を使った船作り( フィンランド人たちは子供の頃 こんな船を作って遊んだそうな)やヤナギの枝のホイッスル( フィンランド人たちは子供の頃 こんな笛を作って遊んだそうな ~ヤナギの枝で作るホイッスル~)を少し前に紹介したのは、この本の影響でもあります。
そうそう、ヤナギの枝のホイッスルといえば…
あれは2~3日しか使えないみたい。そのあとは枝が乾燥しすぎて音が出なくなっちゃう… くうっけりが作ったホイッスルも、もうとっくに音が出なくなったので、自然界へかえしました(つまり庭の片隅に捨てた(^_^;))。
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2 件のコメント:
・・・・・(◎_◎;)
ジュースとして飲んでるものの色素で糸が染まる?!
我ながら過剰反応かと思うくらいビックリしました。
冷静になってみれば、草木染の材料は、美味しいかどうかは別にして、食べて毒なものはあまりないかもですもんね。
Kool-Aidって、合成着色料がたっぷり入っているんですよ、きっと。
それにしてもほんと、意外なアイデアですよねえ。
草木の中には口に入れちゃいけないものもあるけれど、ジュースに入っている着色料は、もともと口に入れることが前提。だから、この方法って草木染めより安全かも。
おそらく、染色のために調理用とは別の鍋を用意する必要がないように、ということも考えられているんだと思います。
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