今回はワープビームの話。
経糸を巻き取った後、実際に織りの作業をするときには、ワープビームが勝手に回転して経糸が緩んだりしないように、回転を止める仕組みが必要ですよね。
最近の機(といってもこの写真の機は多分30年以上前に作られたもの)では、ワープビームの一方の端に付いている金属の歯車をストッパーで留めるようになっています。
この部分を機の外側から見てみると
機を組み立てる時、金属の凸部を機の側面に差し込んでいるのがわかります。凸部の先端は四角くなっています。これは、経糸を巻くときのため。経糸をまくときには、この凸部にハンドルを差し込んで使います。
さて、今回いただいた古い機はといいますと…
まず、クロスビームのほうを見てみましょう。
機の側面に通す部分は丸く削られているのでsが、側面から外に出ている部分は四角く削られています。
そしてそこに、金属の歯車が付いた部品を取り付けて使うようになっています。
手前にある小さな穴は、この歯車の部品が外れないように、木片かなんかを入れるための物でしょう。残念ながらそのための部品は見当たりませんでした。
次にワープビームです。この機のワープビームには金属の部品が一切使われていません。
機の側面に通した状態。
そしてここに、歯車?をはめ込みます。
そしてもう一つの部品も。これは、経糸を巻くときに使うハンドルでしょうか。
さらに部品がもう一つありまして、全部を取り付けるとこんな状態になります。
経糸を巻くときに使うであろうハンドルは、必要のないときには外しておくことができます。ですから外した状態で、この仕組みをちょっと詳しく見てみましょう。
これは、ワープビームが固定された状態です。下側の部品は、ストッパーなんでしょうね。柄が長く、織り手の位置から操作できそうです。
経糸を送り出したいときには、織り手側に伸びているその柄を上げればいいという仕組み。
下の写真は、もう少し近くで撮ったもの。木の歯車とストッパーの関係が分かりますか?
こんな仕組みを見たのは、くうっけりは初めてでした。こんなことに出会えるから、古い道具を見るのは面白いと思うのです。
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