手織り・染色・手紡ぎ等々、手仕事の記録です。フィンランドでのものづくりについても紹介しています。フィンランド発信。

【本】Doubleweave on Four to Eight Shafts ~二重織に関する本~

フィンランド語で書かれた本を読むことのほうが多いですが、たま~に英語の本も読みます。

図書館でこんな本を見つけました。

画像元:Google ブックスより
Doubleweave on Four to Eight Shafts

Ursina Arn-Grischott著『Doubleweave on Four to Eight Shafts -Ideas for weaving double and multilayered fabrics-』という本。出版は1999年。

著者はスイス在住の方だそうで、この本は、最初ドイツ語で出版されたものらしい。図書館で見つけた本はその英語版で、英訳者も著者本人です。

二重織って、組織図で理解しようとすると難しく感じてしまう。でも、組織図から考えず、タイアップ、そして綜絖通し・踏み順からのアプローチだと、そんな難しくは感じないんです、きっと。

少なくても、この本のドラフト図と、組織図ではなく布を立体的に描いた図を用いての説明を見ると、二重織とか多重織が、特に複雑で難しいものとは感じません。

さらにこの本が伝えてくれることは、二重織(多重織)の可能性は大!!だということ。

4枚綜絖の二重織でも、経糸の色、経糸の組み合わせ方、あるいは、違う素材の組み合せ、違う太さの糸の組み合わせ、各層の糸の密度を変える…など、様々な表現ができるのだということを理解させてくれます。そして、その理解を視覚を通じて助けてくれるのが、数多く掲載されている織りのサンプルやいろいろなタイプの作品です。

綜絖が増えれば、違う組織同士を組み合わせることができる。ブロック模様の二重織も織ることができる。8枚綜絖だったら四重織りだって織れる…

可能性は膨大です。

作品とその具体的な織り方が書いてある、そんな類の本ではありません。しいて言えば、二重織(多重織)を自分でデザインするための本。

この本英文だけど、英語があまり得意でないくうっけりにも読みやすかったです。著者が自分で英訳しているからってこともあるのかな?

それとも単に、写真と絵が豊富で、ページ数や本の大きさの割に文字数が少なかったから、読みやすいって感じただけ?

いずれにしても、書名だけを見て現物を見ずにネット上で予約して借りた本でしたが、期待以上の内容で満足(^^)

日本でも手に入る本なんだろか?と、某ネットショップで見てみたら、すご~いお値段!!!
図書館にあらためて感謝です!

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@tapionokuni