手織り・染色・手紡ぎ等々、手仕事の記録です。フィンランドでのものづくりについても紹介しています。フィンランド発信。

中身が見える袋が欲しくて

マットを織り始める前に、マット用緯糸の整理をしたかったんです。

比較的色合いの似たシーツ類を集めて裂いたとはいえ、もともとは色も柄も違う布。それぞれ量もちがいます。織を始める前の準備の時だけでなく、織の最中も、どの裂き糸がどれだけ残っているか確認しながら織を進めたい、そう考えてもいます。

箱はかさばるから透明のビニール袋に入れて整理しようか、と思っていました。そんなことを考えているときに、たまたま物の整理をしていて見つけたのがこの袋です。


多分何かのイベントでもらってきたものです。こんな物を持っていることすらすっかり忘れていました。薄いポリエステルの布でできています。

これは、買い物のお供として作られたもの。というのも、フィンランドのスーパーでは、果物とか野菜とかはばら売りになっていることが多いのです。買うときには、必要な分だけを売り場に用意されているビニール袋に自分で入れて、売り場の秤に乗せ、それぞれの商品に割り当てられているボタンを押す。すると、お値段シールが出てくるのでそれを袋に貼りつけてレジに持っていくというシステム。

例えばこれが、先日夫が買ってきたプラム。


このビニール袋は一度きりの使い捨てになるので、それでは資源がもったいないと、「こんな袋を買い物に持参したらいかがですか?」ということで写真にある、ビニールの袋と同じようにちゃんと中身が見える素材を選んで作られた袋が配られていたんだと思います。

…と、そんないきさつがありまして、中身の見える袋は布でもできるのだということ気づいたのでした。

どんな布で作るのが一番なのかよくわからないまま、店員さんに相談して買ってきたのが、ポリエステルのオーガンザとポリアミドのチュールです。


そして、オーガンザもチュールもとっても扱いにくい素材だということを身をもって知り…
縫い目はとんでもないし、かなり大ざっぱな作り。それでもどうにか袋にはなりました。


向かって右がチュールの袋、左がオーガンザです。

透け具合がいいのはチュールのほう。材料費もチュールのほうがお得。でも、強度でいえばオーガンザのほうに分がありそうです。

できはともかく、中身が見えるということについては期待通りで満足しています。

追記:その後、チュールはあまりにも弱すぎることが判明。うっかりするとすぐ破れちゃう。それから、使い心地としてはやっぱりかごや箱のほうがずっといいですわ。

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@tapionokuni