手織り・染色・手紡ぎ等々、手仕事の記録です。フィンランドでのものづくりについても紹介しています。フィンランド発信。

【キノコ染め】チャハリタケで染める

1週間ほど前、染色に使えそうなキノコを見つけたので、収穫してきました。そのキノコを使っての染色記録です。

チャハリタケ

…だと思うのですよ。こんな風に群生していました。


1週間ほど広げておいて半乾き状態になった物の中から、比較的きれいに形の整ったものを選んで、写真に撮ってみました。


裏はとげとげが付いています。だから「ハリタケ」なんですかね?



染色した糸


ルバーブが収穫できた時期に、ウール75%ポリアミド25%の混紡糸数綛を、ルバーブ液で処理しておきました(関連記事:【草木染め】ルバーブの茎で・ルバーブの葉で)。今回は、それらを使用しました。

向かって左側:ルバーブの葉で処理した糸
右側:ルバーブの茎で処理した糸

水抽出の液で染める


もともとが柔らかいキノコではない上に、採集から1週間たってすでに半乾き状態になっていたので、染色液を煮出す前に一晩水に浸しておきました。

翌朝、とてもよく液が色付いていたものだから、その液でまず染めてみることに。

染めあがった糸です。

右下:ルバーブの葉で処理した糸
左上:ルバーブの茎で処理した糸
鉄の後媒染をしたらどんな色になるのか見てみたくて、それぞれの綛の半分だけ鉄での後媒染をしてみました。綛がツートンカラーなのはそんな理由です。

同素材の、無媒染とアルミニウム先媒染の糸の切れ端も一緒に入れて染色しました。

向かって右の糸から:
無媒染&後媒染なし
Al先媒染&後媒染なし
無媒染&Fe後媒染
Al先媒染&Fe後媒染
無媒染の糸も媒染した糸も、色はほとんど違いなし。


煮出した液での染色


一晩つけておいたキノコのつけ水は、すでに染色に使ってしまったけれど、水を入れて加熱すれば、さらに色は出るはずです。

実際、煮出した液で染色した糸は、こんな色に染まりました。

右下:ルバーブの葉で処理した糸
左上:ルバーブの茎で処理した糸

煮出した液での二番染め+鉄後媒染


まだ染まるんじゃないかと二番染めを試みたのですが…

加熱を十分続けた時点でも、さほど色がついていませんでした。そこで思ったんです。もしかして、鉄媒染をしたらピンク色になる可能性もあるんじゃないかと。

このキノコではないけれど、以前同属のキノコで染色したときに、ピンクに染まったことがあったんですよ(関連記事:【キノコ染め】ハリタケ属のキノコで染める ~鉄媒染編~)。

そして、ピンクを期待しての鉄後媒染の結果はこのとおり…

右下:ルバーブの葉で処理した糸
左上:ルバーブの茎で処理した糸
ショック…全然ピンクじゃない!!

先媒染が違ったからかな?とも思ったけれど、それは関係がなさそうです。同じ液で一緒に染色したアルミニウム先媒染の糸の切れ端も、こんな色でしたから。

上側の糸:無媒染
下側の糸:Al先媒

50gのチャハリタケで染めた300gの糸


今回使ったのチャハリタケの量は、半乾きの状態で50g。水抽出液で100gを染め、煮出した液で100gを染め、煮出した液の二番染めとしてさらに100gを染め…合計300gの糸を染めることができました。あ、でも最後の100gはちょっと強引だったかも…

0 件のコメント:

@tapionokuni