Eva Lambert & Tracy Kendall著 Heli Mäntyranta訳『Värjäämme luonnonväreillä -Tekniikat ja reseptit lankojen ja kankaiden kasvivärjäykseen- (自然の色で染める~糸と布の草木染の技術とレシピ~)』という本です。
副題も入れると、フィンランド語ではとっても長~い書名になりますが、原書名は『The Complete Guide to Natural Dyeing』。著者はイギリス人で、フィンランド語のこの本は、英文からの訳本ということになります。
内容は大きく4章に分かれています。
第1章は、染色に必要な道具とか、糸や布の素材やそれに応じた下準備などについて。
第2章は、染色に使うことのできる身近な草木の紹介など。
第3章は、染色にかかわる技法について…媒染から始まり、段染めとか二度染めとか絞りとか…
そして第4章が、具体的な染色レシピの紹介。
草木染を始めてみよう、という人たちへの入門書といえるのかな。
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本を読んでいる中で、フムフム…なんて思ったことの一部です。
イギリスとフィンランドの自然はやっぱり違う
第2章を読んでいた時に、この本がフィンランドで書かれたものでなく、イギリスで書かれたものなんだということを再認識しました。一部ではありましたが、フィンランドでは自生していない植物の収集時期とか収集法とかもごく普通にとりあげられていたものですから。
イギリスが温かい国だというイメージは全然ないけれど、やっぱり北欧よりも温かいんですよね。だから、フィンランドの自然ではめったに見ることのない植物なんかも、イギリスにはいっぱい生えていたりするんでしょうね。
媒染剤
最近のフィンランドの本では、アルミニウム媒染と鉄媒染が主流です。環境を考慮してだと思うのですが、銅やスズ媒染はあまり見かけない。ついでに言えば、クロム媒染は一切使われていないようです。
この本でも、クロム媒染には否定的です。でも、銅やスズ媒染は使っています。ただしスズ媒染は、色合いに変化を与えるために、染色の終盤で加えるという使い方のみです。
先媒染と同時媒染と後媒染と…
どんな時にどれを使うべきなのか、というのが気になっているこの頃です。
この本では、鉄とスズは後媒染ですが、それ以外は素材にかかわらず、先媒染を奨励しているようでした。
先媒染派
先媒染と同時媒染と後媒染と…
どんな時にどれを使うべきなのか、というのが気になっているこの頃です。
この本では、鉄とスズは後媒染ですが、それ以外は素材にかかわらず、先媒染を奨励しているようでした。
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